英語で写経する方法|般若心経の英訳・英語表現・体験ガイド

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この記事は、「英語で写経したい」という方向けに書いています。

英語で写経をしたいといっても、いくつかの意味合いがあります。

般若心経の英訳を読みたい人外国人の友だちに写経を説明したい人英語対応の写経体験を探している人英文を書き写す瞑想をやってみたい人。それぞれ、求めているものが違うと思います

なのでこの記事では、その全部にお答えします。

自分がどれに当てはまるか、見つけながら読んでみてください。

この記事でわかること
  • 「英語で写経」の4つの意味
  • 般若心経の英語名と、全文英訳が読める場所
  • 写経・お経を英語で説明する表現
  • 英語対応している写経体験スポット
  • 英文の書き写し瞑想という楽しみ方
目次

「英語で写経」には、いくつかの意味がある

最初にこの記事の、交通整理をしておきます。「英語で写経」には、だいたい次の4パターンがあります。

タイプ知りたいことこの記事の該当箇所
①英訳を読みたい般若心経の意味を英語で知りたい・英訳で書きたい2章・3章
②英語で説明したい写経を外国人にどう説明するか4章
③体験場所を探している英語対応の写経体験はどこか4章
④書き写し瞑想として英文を書き写す瞑想をやりたい5章

自分の関心に近いところから読んでもらって大丈夫です。では順番にいきます。

般若心経は英語で「The Heart Sutra」

まず基本から。般若心経は英語で The Heart Sutra と呼ばれています。

正式名称の「般若波羅蜜多心経(はんにゃはらみったしんぎょう)」をそのまま訳すと The Heart of the Perfection of Wisdom Sutra、学術的にはサンスクリット名の Prajñāpāramitā Hṛdaya が使われます。ただ日常的には The Heart Sutra で通じます。

海外でもこの名前でかなり広く知られていて、「ハート・スートラ」と言えば仏教に詳しい人ならピンとくるくらいには浸透しているようですね。

写経・お経関連の英語表現一覧

外国人に説明するときにそのまま使える表現をまとめておきます。

日本語英語
写経(する)copying / transcribing a sutra
hand-copying sutras
般若心経the Heart Sutra
お経sutra
なぞり書きtracing
brush / calligraphy brush
ink / sumi ink
写経は「書く瞑想」ですShakyo is a form of writing meditation.
仏教の修行のひとつですIt’s one of the Buddhist practices.

「写経する」は copy でも transcribe でもどちらでも通じます。transcribe の方が少しかしこまった響きで、copy はカジュアルです。会話なら copy で十分だと思います。

例えば「色即是空」は英語でどう訳される?

般若心経は、日本語の漢字で見ると難解ですが、英語にすると意外とすっと頭に入ってくるような気もします。(漢字よりは)

般若心経でいちばん有名な一節、「色即是空 空即是色」。これは英語だとこう訳されることが多いです。

“Form is emptiness, emptiness is form.”

「色(form=形あるもの)」と「空(emptiness)」が同じものだ、という、あの独特の世界観ですね。

しかし、英語版のこれはこれで「emptiness is formって結局どういうこと?」となるので、簡単ではないんですよね。ただ、英訳を読むと漢字とはまた違う角度から意味を考えるきっかけにはなって興味深いです。

最後のマントラ「羯諦 羯諦 波羅羯諦(ぎゃていぎゃていはらぎゃてい)…」の部分は、英訳でも訳さずにサンスクリットの音をそのまま “Gate gate pāragate…” と表記します。ここは「意味を持たない聖なる音」とされているので、どの言語でも訳さないのが通例です。

そもそも英訳で写経してもいいの?

伝統的には漢字で書く

結論から言うと、写経は伝統的には漢字で書くものです。お寺の写経体験でも、市販の写経用紙でも、書くのは漢字262文字。「英訳を書き写すのが正式な写経」というものは基本的にありません。

なので「英訳で写経したい」という場合は、正式な作法というより、自分なりの楽しみ方・意味の理解の仕方として捉えるのがいいのかなと思います。

意味を知る入口として英訳を併用するのはあり

とはいえ、英訳を読むこと自体は外国人の方だけでなく、日本人にもすごくおすすめです。

漢字の般若心経を書いていると、正直、意味がわからないまま手を動かしている方が多いと思います。もちろん、写経は経典を一文字一文字丁寧に書き写すこと自体に功徳があるとしているので、必ずしも意味をとる必要はありません。

しかし、意味を理解したくなってくるという気持ちもわかります。「無無明亦無無明尽」とか、読めるけど何のことやら、という感じで。そんなときに英訳を先に読んでおくと、「ああ、ここはこういうことを言っているのか」と腑に落ちる瞬間があります。

私のおすすめは、しばらく写経に慣れてきたら英訳で意味をざっくりつかんでから、漢字で書くという順番です。意味を知っていると、同じ262文字でも書くときの感覚が変わります。一文字一文字に「これはこういう意味だったな」という背景がのっかってくる感じです。英語を勉強している方にも、英語の勉強と、写経の実践とで、一石二鳥の組み合わせになるのでおすすめですよ。

全文英訳が読めるサイトを紹介

般若心経の英訳はいくつかありますが、世界的にいちばん親しまれているのが、ベトナム出身の禅僧ティク・ナット・ハン師による現代英訳です。やさしく、詩のように美しい訳で知られています。

師が創設したPlum Village(プラムヴィレッジ)の公式サイトで無料で全文を読むことができます。英語ですが、現代的で読みやすい訳なので、般若心経の意味を知りたい方にはいちばんおすすめです。

Plum Village公式サイト(般若心経の英訳全文)

しかも、音声付き、ダウンロードもすることができるみたいです。

その他にも、19世紀の東洋学者マックス・ミュラーによる古典的な英訳など、複数のバージョンがネット上で公開されています。訳によって表現の雰囲気がかなり違うので、読み比べてみるのも面白いですね。

外国人に写経を説明・案内するには

写経を英語で説明する例文を

もし外国人の友人や旅行者に写経を説明したいとき、そのまま使える例文をいくつか置いておきます。

  • Shakyo is the practice of hand-copying Buddhist sutras.
    (写経とは、仏教のお経を手で書き写す実践です)
  • You trace the characters of the Heart Sutra with a brush.
    (筆で般若心経の文字をなぞります)
  • It’s like a writing meditation — you just focus on each character.
    (書く瞑想のようなもので、一文字ずつに集中するだけです)
  • You don’t need to be good at calligraphy. Just write carefully.
    (書道が上手じゃなくて大丈夫。丁寧に書けばいいんです)

「写経」という言葉自体は Shakyo とローマ字で言ってしまって、そのあとに説明を足すのがいちばん伝わりやすいです。最近は海外でも Shakyo で通じることが増えてきたようです。

英語対応している写経体験スポット

結論からいうと、「英語で案内を説明してくれる」「英語向けに別途写経用紙がある」という意味での英語の写経体験スポットはなかなか見当たりません。

その代わり、写経の案内ページも含めてwebの公式サイトが英語対応されている、というところは数多くあります。写経体験自体は、日本人が行うものと同じですが、そうした寺院を選ぶのが現実的な選択肢です。

ただ、お寺での写経体験は「なぞり書き」ですので、漢字を全く知らない外国人の方の方でも見よう見まねでなぞり書きすることは可能です。

実は私も外国人の友人をお寺に連れていったことがあり、普通に写経はできていました。(意味はもちろんわかっていないですし、わたしもうまく説明できませんでしたけど、それなりに楽しんでいました。)

そのため、先ほど紹介したPlum Village公式サイト(般若心経の英訳全文)で事前に意味を確認してもらい、普通に写経体験をしてもらう、という流れも良いと思います。

まずは、例えば鎌倉の長谷寺など、公式サイトが英語対応している写経スポットを選んで訪問するのがよろしいかと思います。特に外国人観光客も多く訪れるお寺では、外国人の写経体験や受付にも慣れています。京都や東京の有名寺院でも同様です。場所によっては、英語版の案内や説明の紙などが用意されているところもあるかもしれません。

訪問前に、各寺院の公式サイトで「English」表記や英語のページを確認してみてください。

長谷寺(鎌倉)の写経体験ガイド

【東京】写経体験ができるお寺

余談ですが、もしどうしても「英語での案内プログラム」を探したければ、英語で開催される『座禅会』を探すのも一つの手です。同じ禅の修行であり現代でも広く親しまれている坐禅ですが、写経会に比べると座禅会の方が英語での開催がまだ見つかりやすいです。場合によっては、そのプログラムに写経体験が含まれることも、もしかしたらあるかもしれません。

英語の「書き写し瞑想」という楽しみ方

もうひとつ、ちょっと違う角度のお話を。

今回調べてわかったのは、「写経」を宗教的な意味からいったん離れて、英文を丁寧に書き写す瞑想として楽しむ人もいるみたいです。好きな詩や聖書の一節、心に響いた英語の言葉を、ゆっくり手で書き写していく。これも写経的な時間の使い方です。

英語圏には「journaling(ジャーナリング)」や、美しい手書き文字を書く「calligraphy(カリグラフィー)」の文化があって、写経の「書くことで心を整える」という感覚と通じるところがあります。英語学習を兼ねて、好きな英文を書き写すノートを作るのも楽しいと思います。

もちろん、般若心経の英訳を書き写すのもあり。「正式な写経ではない」とはいえ、意味のある言葉を丁寧に書く時間は、それ自体に価値があります。

まずは意味を知ってから、漢字で書くのがおすすめ

いろいろ書いてきましたが、私のいちばんのおすすめをまとめておきます。

英訳で意味をつかむ → 漢字で写経する、この組み合わせです。

これは実践として一つ面白いやり方だと思います。

英訳だけ、漢字だけ、より、両方を行き来した方が写経が深くなります。意味を知ったうえで漢字を書くと「いま自分はこういうことを書いているんだ」という実感がわいて、ただ字をなぞるのとは全然違う時間になる。これは実際にやってみるとわかります。

漢字での写経をお家で始めるなら、なぞり書きの写経セットが手軽です。英訳で意味を予習してから、ぜひ書いてみてください。

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まとめ

  • 般若心経は英語で「The Heart Sutra」。海外でも広く知られている
  • 「写経する」は copy / transcribe a sutra。Shakyo でも通じることが増えてきた
  • 写経は伝統的には漢字で書くもの。英訳での写経は「自分なりの楽しみ方」として
  • 全文英訳はPlum Village公式サイト(ティク・ナット・ハン師の訳)が読みやすい
  • 長谷寺など英語対応の体験スポットもある
  • おすすめは「英訳で意味を知ってから漢字で書く」組み合わせ

般若心経の意味や全文については、以下の記事もあわせてどうぞ。

般若心経の写経|全文テキスト・読み方・書き方を完全解説

【完全ガイド】写経とは?意味・効果・やり方を初心者向けに解説

よくある質問

般若心経の英訳を書き写すのは「写経」になりますか?

厳密にいうと、伝統的な写経は漢字で書くものなので、英訳の書き写しは「正式な写経」とは少し違います。ただ、意味のある経文を丁寧に書き写すという行為自体に価値はあるので、「自分なりの写経」として楽しむのは問題ありません。お寺に奉納する場合は漢字の写経用紙を使うのが基本です。

「写経」は英語で何と言いますか?

copying a sutra / transcribing a sutra / hand-copying sutras などと表現します。最近は Shakyo というローマ字表記もそのまま使われることが増えてきました。説明するときは「Shakyo is the practice of hand-copying Buddhist sutras.(写経とは仏教のお経を手で書き写す実践です)」のように言うと伝わりやすいです。

英語対応の写経体験はどこでできますか?

「英語で案内してくれる写経会」は、全国的になかなか見当たりません。しかし、外国人観光客が多く訪れる寺院では公式サイトが英語対応していたり、受付なども対応に慣れています。鎌倉・京都・東京などの有名寺院では、もしかしたら英語での説明案内の紙などが用意しているところもあるかもしれません。訪問前に各寺院の公式サイトで英語ページの有無を確認するのがおすすめです。

般若心経の英訳はどのバージョンを読むのがおすすめですか?

初めてなら、ティク・ナット・ハン師(Plum Village)の現代英訳が読みやすくおすすめです。やさしく詩的な訳で、般若心経の世界観が伝わってきます。より学術的に読みたい場合は、サンスクリット原典からの訳など複数のバージョンがあるので、読み比べてみてください。

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この記事を書いた人

奈良で育ち、母が毎朝仏壇の前で般若心経を唱えるのを聞きながら育ちました。子供の頃は習字教室に通い、筆は身近なものでしたが、写経を自分で始めたのは30代になってから。都内IT企業での激務と、眠れない夜が続いた頃、ふと筆を手に取ったのがきっかけです。

1枚書き終えた後の静けさが忘れられなくて、それから5年。写経は私の暮らしに欠かせないものになっています。

このサイトでは、写経を始めたい方に向けて、道具の選び方からお寺での体験まで、実体験をもとに丁寧にお伝えしています。「難しそう」と思っている方にこそ、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

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