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写経を始めたい、あるいは続けたい。そう思って検索すると、練習帳あり、道具のセットあり、無料でダウンロードできる手本あり……で、結局どれを選べばいいのか分からなくなりますよね。私も最初はそうでした。
この記事では、実際に中身を確かめて「これは使える」と思えた写経の練習帳だけを紹介します。数を揃えるために似たような本を並べても意味がないので、タイプの違う3冊に絞りました。無料の手本との違いや、選ぶときに見るべきポイントも正直に書きます。
- タイプ別・写経の本(練習帳)おすすめ3冊
- 無料の手本ではなく「本」を選ぶ意味
- 写経の本を選ぶときの4つのポイント
- 納経・御朱印まで対応する本はどれか
- 大きい字・ボールペン・100均など、目的別の選び方
写経は「無料」でも始められる(でも本を買う意味)
先に本当のことを言っておくと、写経は、本(練習帳)を買わなくても始められます。
お寺の公式サイトなどでは、般若心経のなぞり書き手本をPDFで無料配布しているところがあります。プリンターがあれば、印刷して今日すぐに書き始められる。まず「写経ってどんな感じか試したい」だけなら、それでもやろうと思えばできます。
それでも私が本(練習帳)が良いとな思う点は、続けるつもりがあるなら、本のほうが結局ラクだからです。理由はこんなところ。
- 般若心経の意味や現代語訳がまとまっていて、書きながら理解が深まる
- 製本されているのでプリントがバラバラにならないし(これが地味に大きい。増えてくると1枚1枚の写経用紙だと家のあちこちに散らばりがち)、本棚に立てておける
- 紙質が写経向けに整っていて、にじみや裏写りが少ない(これは写経用紙も同じ・モノによります)
- 本によっては、書いたページをそのままお寺に納経できることも
まったくおかねをかけずに実践するならば毎回プリンターの前でファイルを開いて印刷して……という手間がなくなるだけでも、続けやすさはけっこう変わりますね。
さらに「紙の写経用紙セット」と「本の写経練習帳」のどちらがいいか、の比較で特に感じる違いは、下記の通りです
- (本は)漢字の書き順がわかる
- (本は)文字のバランスが一文字一文字練習できる
私も最初は写経用紙でなぞり書きをたくさんしていましたが、そうすると「あれこの文字の書き順がわからない」「なんだかこの文字がいつも上手に書けない」ということにぶつかります。これ、あるあるです。般若心経は、普段つかわない漢字がたくさん出てきますからね。
そんな時は本タイプの般若心経練習帳にすると解決できます。要は、使い分けですね。
写経が初めてという方は、本の練習帳から入るのはとても良い選択だと思います。1冊数百円〜千円台なので、無理のない投資かなと。写経そのものの意味を先に知りたい方は写経とは?意味・効果・やり方もどうぞ。
写経の本の選び方【4つのポイント】
3冊を紹介する前に、選ぶときに私が見ているポイントを先に共有します。これを知っておくと、この先で自分に合う1冊がすぐ分かるはずです。
① なぞり書きか、お手本を見て書くか
初心者はまずなぞり書きタイプで問題ありません。薄く印刷された文字の上をなぞるだけなので、字に自信がなくても形になります。お寺での写経会もなぞり書きタイプが多いです。慣れてきたら、横にお手本を置いて自分で書くタイプに進めばいい。今回紹介する本はどれも、なぞり書きから始められます。
② 解説・現代語訳があるか
この違いは大きいです。「ただ書き写す」だけでも写経は成立しますが、般若心経の意味が分かると、書く時間の密度が変わります。一文字ずつの意味や現代語訳がついている本だと、「あ、ここはこういう意味だったのか」と発見があって飽きません。経験上、書いていると知りたくなってきます。意味も一緒に学びたい人は、解説の厚い本を選ぶといいです。
③ 180度きれいに開くか
地味ですが、本(冊子)の場合はこれがかなり大事です。ページを手で押さえていないと閉じてしまう本だと、写経中ずっと片手がふさがってストレスになります。「水平に開く」「開きやすい装丁」と書かれている本は、書くときに本当に快適。購入前にレビューでこの点をチェックすると失敗しません。
④ 納経できるか(書いたあと奉納したい人)
書いた写経を「お寺に納めたい」という人は、納経に対応した本を選ぶと話が早いです。本によっては、書いたページをそのまま特定のお寺に郵送で納経でき、御朱印を授けてもらえるものもあります。ここは対応している本(やお寺)が限られるので、次で具体的に紹介します。
なお、「大きい字で書きたい」という方(お年を召した親御さん用など)は、実は本よりも大きめ文字の写経用紙や無料手本のほうが選択肢が豊富です。本ではないほうが良いかなとおもいます。この点はこの記事の後半でも触れます。
写経の本おすすめ3選【目的別】
タイプの違う3冊を紹介します。「安く気軽に」「腰を据えて納経まで」「筆ペンごと一式そろえて」。
自分に近いものを選んでください。
① 成美堂出版『書き込み式「般若心経」練習帳』|安く気軽に始めたい人に
とにかく気軽に始めたいなら、これが一番です。般若心経のやさしい解説つきの書き込み式練習帳で、ボールペンでも筆でも筆ペンでもすぐに書き始められるのが特徴ですね。
また本がいいのは、書き込み式なのでコピーして使えば何度でも練習できるところ。1冊買えば繰り返し使えるので、コスパがかなり良いです。現代語訳や、文字を書くときのポイント、旧字体の解説、写経の道具・書式・納経の基礎知識まで載っているので、「1冊目」として過不足がありません。
「まず安く、気軽に写経デビューしたい」そういう人に迷わずおすすめできる一冊です。
② 西東社『書き込み式 般若心経【写経】練習帳』|納経・御朱印までしたい人に
これは私も使いました。もう少し腰を据えて、意味も学びながら丁寧に取り組みたい人にはこちら。お手本と筆順表がついているので、「この字、どういう順番で書くんだろう」で迷いません。般若心経全文を書ける写経料紙も付いています。
この本の一番の特徴は、書いたものを大阪の法楽寺へそのまま納経でき、納経すると法楽寺から御朱印が授与されること。「書いて終わり」ではなく、お寺に納めるところまで完結できるんですよね。写経の本来の流れを体験したい人には、これがうれしい。
装丁も「開きやすく、書きやすい」よう作られていて、ページを離さずに写経できます。写経のきほん・功徳・直し方・納経の仕方まで丁寧に解説されているので、般若心経を学びながらしっかり続けたい人の決定版だと思います。般若心経そのものをもっと知りたい方は般若心経の写経(全文・読み方・書き方)もあわせてどうぞ。
③ RingLeaf『写経練習帳 般若心経』|筆ペンごと一式そろえて今日から始めたい人に
「本も筆ペンも別々に買うのは面倒。届いたその日から書きたい」そんな人には、筆ペンがセットになった練習帳が便利です。RingLeafの写経練習帳は、書家による書き下ろしのお手本を、180度水平に開くノートでなぞっていく形式。閉じたり真ん中が斜めになったりしないので、写経中のストレスが少ないのが好評です。
クリーム色の紙にグレーで印刷されたお手本をなぞる方式で、別途A3サイズの般若心経とA4の解説ペーパーも付いてきます。付属の筆ペンの書きやすさを評価する声も多いです。
ひとつ正直に言っておくと、レビューでは「なぞり書きの下の字が薄くて見えにくい」「前のページが裏写りする」という指摘もあります。高評価も多いので気になるかどうかは人によるところだと思いますが、なぞり文字の濃さを重視する人は、この点だけ承知したうえで選んでください。それでも「一式そろって届いてすぐ書ける」手軽さは、忙しい人には大きな魅力です。黒の本がかっこいいですね。
写経の本と一緒に揃えたいもの
本が決まったら、あとは書く道具です。とはいえ、そんなに構える必要はありません。
成美堂の練習帳のように筆記具が付いていない本を選んだ場合は、写経用の筆ペンを1本足せば十分です。どれを選べばいいか迷う方は写経に使う筆ペンのおすすめを参考にしてください。もっと安く試したいなら、100均のグッズでも始められます(100均で揃う写経道具)。筆ペンは100均でもよく売っています。(でも、使い心地は300円400円以上の筆ペンのほうが上)
本(練習帳)を書き終えて「もっと本格的な用紙で書きたい」と思ったら、道具一式がそろったセットに進むのもいいと思います。下のセットは、なぞり書き用紙から筆ペンまで一通り入っていて、体験のあと自宅で続けたい人にちょうどいい内容です。入門向けです。
まとめ|目的別の早見表
最後に、タイプ別にどれを選べばいいかを一覧にしておきます。
| こんな人に | おすすめ |
|---|---|
| 安く気軽に・コピーして繰り返したい | 成美堂『書き込み式「般若心経」練習帳』 |
| お手本・筆順から丁寧に、納経・御朱印まで | 西東社『書き込み式 般若心経【写経】練習帳』 |
| 筆ペンごと一式そろえて今日から | RingLeaf『写経練習帳 般若心経』 |
| まず無料で試したい | お寺公式サイトなどの無料手本ダウンロード |
| 大きい字で書きたい(高齢の方向け) | 大きめ文字の写経用紙を選ぶ |
写経は、道具や本の完璧さよりも「続けること」がすべてだと私は思っています。まずは1冊、気になったものから始めてみてください。どれでも良いです。書き方の基本を先に押さえたい方は写経とは?意味・効果・やり方もどうぞ。
よくある質問
写経の本は100均でも買えますか?
店舗や時期によります。ダイソーなどでは般若心経のなぞり書き練習帳が販売されていて、現代語訳や解説つきのものもあります。ただ店舗と時期によって取り扱いがないお店も多いです。私は見つけられませんでした。もしあれば100円台で始められるので、「まず試してみたい」段階にはぴったりです。詳しくは100均で揃う写経道具で紹介しています。ただ、紙質や製本、解説の充実度は当然のこと市販の練習帳のほうが上なので、続けると決めたら本に切り替えるのがおすすめです。
無料でダウンロードできる手本もありますか?
あります。お寺の公式サイトなどでは、般若心経のなぞり書き手本をPDFで無料配布しているところがあります。プリンターがあれば印刷してすぐ書けるので、お試しには十分です。ただし、意味の解説がまとまっていたり、納経に対応していたり、紙質が整っていたりといった点は、やはり本ならでは。続けるなら本が結局ラクだと思います。
本と写経セット、どちらがいいですか?
「なぞり書きで練習したい・意味も学びたい・書き順から身につけたい・文字のバランスを整えたい」なら本(練習帳)、「道具を一度にそろえたい」ならセットが向いています。個人的には、まず練習帳で始めて、必要なら筆ペンを1本足すのが一番ムダがないと思います。本格的な用紙や毛筆に進みたくなったら、その時点でセットを検討すれば十分です。
ボールペンで書ける写経の本はありますか?
あります。今回紹介した成美堂の『書き込み式「般若心経」練習帳』は、ボールペンでも筆でも書き始められます。筆や筆ペンに苦手意識がある方は、まずボールペン対応の書き込み式から始めると気が楽です。慣れてきたら筆ペンに持ち替えてみてください。
般若心経以外のお経の写経本はありますか?
市販の写経本は般若心経が中心で、それ以外のお経に特化した本はかなり数が限られます。延命十句観音経のように文字数の少ないお経は、お寺の無料手本で書けることも多いです。般若心経以外のお経で写経を始めたい方は、宗派別の記事もあわせて参考にしてください。